労務情報Blog

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下請企業の労働者に対する安全配慮義務

三菱重工業神戸造船所事件(最高裁平成3年4月11日第一小法廷判決)

「下請企業の労働者が造船所(元請)で労務の提供をするにあたって、元請の管理する設備、工具等を用い、事実上元請の指揮、監督を受けて稼動し、その作業内容も元請の労働者とほとんど同じであったという事実関係の下においては、元請負人は、下請企業の労働者との間に特別な社会的接触の関係に入ったもので、信義則上当該労働者に対し安全配慮義務を負うものであるとした原審の判断を認容した。」

[事実の概要]
Yは、造船業を営む株式会社であり、Xらは、Yの下請企業の労働者として約20年間ハンマー打ち作業等に従事していた者であるが、Xらは、作業に伴う騒音により聴力障害に罹患し、これについて元請会社であるYに安全配慮義務違反があるとして、Yに対し損害賠償の請求を行った。

[判決の要旨]
Yの下請企業の労働者がYの神戸造船所で労務の提供をするに当たっては、いわゆる社外工として、Yの管理する設備、工具等を用い、事実上Yの指揮、監督を受けて稼働し、その作業内容もYの従業員であるいわゆる本工とほとんど同じであったというのであり、このような事実関係の下においては、Yは、下請企業の労働者との間に特別な社会的接触の関係に入ったもので、信義則上、右労働者に対して安全配慮義務を負うものであるとした原審の判断は、正当として是認することができる。

[原判決の要旨]
雇用契約は、労働者の労務提供と使用者の報酬支払をその基本内容とする双務有償契約であるが、通常の場合、労働者は、使用者の指定した場所に配置され、使用者の供給する設備、器具等を用いて労務の提供を行うものであるから、使用者は、右の報酬支払義務にとどまらず、労働者が労務提供のため設置する場所、設備もしくは器具等を使用し又は使用者の指示のもとに労務を提供する過程において、労働者の生命、身体、健康等を危険から保護するよう配慮すべき義務(以下「安全配慮義務」という。)を負っているものと解するのが相当である。右のような安全配慮義務は、ある法律関係に基づいて特別な社会的接触の関係に入った当事者間において、当該法律関係の付随義務として当事者の一方又は双方が相手方に対して信義則上負う義務として一般的に認められるべきものである。ところで、前記のとおり安全配慮義務が、ある法律関係に基づいて特別な社会的接触の関係に入った当事者間において、当該法律関係の付随義務と神して信義則上、一般的に認められるべきものである点にかんがみると、下請企業(会社又は個人)と元請企業(会社又は個人)間の請負契約に基づき、下請企業の労働者(以下「下請労働者」という。)が、いわゆる社外工として、下請企業を通じて元請企業の指定した場所に配置され、元請企業の供給する設備、器具等を用いて又は元請企業の指示のもとに労務の提供を行う場合には、下請労働者と元請企業は、直接の雇用契約関係にはないが、元請企業と下請企業との請負契約及び下請企業と下請労働者との雇用契約を媒介として間接的に成立した法律関係に基づいて特別な社会的接触の関係に入ったものと解することができ、これを実質的にみても、元請企業は作業場所・設備・器具等の支配管理又は作業上の指示を通して、物的環境、あるいは作業行動又は作業内容上から来る下請労働者に対する労働災害ないし職業病発生の危険を予見し、右発生の結果を回避することが可能であり、かつ、信義則上、当該危険を予見し、結果を回避すべきことが要請されてしかるべきであると考えられるから、元請企業は、下請労働者が当該労務を提供する過程において、前記安全配慮義務を負うに至るものと解するのが相当である。そして、この理は、元請企業と孫請企業の労働者との関係においても当てはまるものというべきである。

不払い5千万円超に 被害労働者132人 岡山労基署送検

 岡山労働基準監督署(岡田康浩署長)は螢┘灰轡好謄爛哀襦璽廚鉢螢┘灰轡好謄爛灰潺絅縫院璽轡腑鵐此覆箸發鵬山県岡山市)および両社の代表取締役を最低賃金法第4条1項(最低賃金の効力)違反の疑いで岡山地検に書類送検した。両社は計132人の労働者に対し、昨年11月から12月29日までの賃金を一切支払わなかった。不払い総額は5243万1218円と高額に上る。

 労働者から今年1月6日に申告があったことから、同労基署が是正指導した。しかし、代表取締役は「経営悪化により支払えない」と答え、改善がみられないため送検に至った。賃金は現在も支払われていない。

労働新聞 2017.11.14

国保保険料、18年度に上限4万円増、年収1070万円以上対象

 厚生労働省は、自営業者らが加入する国民健康保険(国保)で高所得世帯が払う保険料の上限(年額)を現在の73万円から4万円引き上げ、2018年度から77万円とする案を社会保障審議会の部会に示した。上限額の引き上げは2年ぶり。
 年収の基準は市町村によって異なるが、厚労省の試算では上限額を払うのは、単身で給与収入が1070万円以上の場合となる。
 40歳から64歳の国保加入者が納める介護保険料の上限は現在の年16万円を維持。医療分の77万円と合わせて保険料負担の上限額は年額93万円となる。
 
 厚労省は、昨年も限度額引き上げを提案していたが「市町村によっては、中間所得層でも保険料が上昇する」との反発を受け、据え置いていた。
(共同通信社)

NIKKEI 2016/11/18 19:41
 厚生労働省は18日に開いた社会保障審議会医療保険部会で、自営業者らが加入する国民健康保険(国保)の保険料の年間上限額を2017年度に4万円引き上げる案を示した。加入者が国保とまとめて払う介護保険料と合わせ、93万円とする。引き上げた場合、4年連続になる。

 厚労省の試算によると、上限額を払うのは単身世帯で給与収入が年1090万円以上の場合だ。国保の保険料は市町村によって額が異なるが、上限は国が一律で定める。支払い能力に応じた負担を求める。




マイナンバー制度、11月13日から本格運用を開始

 総務省と内閣府は2017年11月2日、マイナンバーを利用して行政機関の間で情報をやり取りする「情報連携」と、新たに構築したポータルサイト「マイナポータル」について、11月13日から本格運用を開始すると発表した。

 情報連携によって、住民は行政手続きの際に自治体の窓口などに提出する住民票の写しや課税証明書などが不要になる。行政機関などが専用のネットワークシステムを使い、マイナンバー法に基づいて異なる個人情報をやり取りする。

 例えば、介護休業給付金の支給の申請では、ハローワークへの住民票の提出が不要になる。ただし、市町村への保育園や幼稚園などの利用認定の申請では、児童扶養手当証書などは不要になるものの、課税証明書まで提出不要になるのは2018年7月以降になる見込み。



総務省、内閣府

健康保険証の番号、一人ひとりに割り当て

 厚生労働省は、健康保険証の番号を国民一人ひとりに割り当てた上で、健康診断の結果などを本人が継続して見られるシステムをつくる方針を決めた。健康への意識を高めてもらい、医療費抑制につなげたい考えだ。新しい番号の保険証は2019年度以降、順次発行していく予定だ。

 現在、健康保険証の被保険者番号は親子や片方が被扶養者の夫婦など世帯ごとに同じだ。また、氏名や被保険者番号、健診や受診履歴は健康保険組合や国民健康保険組合などの保険者ごとに管理している。転職や引っ越しで加入する保険者が変わった場合、加入者の同意がないと健診や受診履歴は引き継がれない。またこれらの保存期間は最低5年間となっている。

 また、加入する保険者が変わったのに、以前の保険証で医療機関を受診する人がいるなどし、診療報酬の誤請求も発生。その事務手続きだけで年間約80億円がかかっていた。

 厚労省は番号を一人ひとりに割り当てた上で、診療報酬の審査業務を担う「社会保険診療報酬支払基金」と「国民健康保険中央会」に健診情報などを一元管理させ、本人がネットなどで見られるシステムを整備する。こうした情報をビッグデータとして解析し、創薬や新しい治療法の開発につなげたい考えだ。新たな番号は16桁ほどで、加入する保険者が変わると番号も変わる。


二重派遣で料金を中間搾取、派遣業者を書類送検

 熊本・八代労働基準監督署は、労働者派遣料の中間搾取をしたとして、二重派遣の中間業者で土木工事業の詈_産業(熊本県八代市)と同社代表取締役を労働基準法第6条(中間搾取)違反の容疑で熊本地検八代支部に書類送検した。
 同社は平成28年8〜9月、派遣元企業である新高開発(八代市)から派遣された労働者2人を、港湾運送業の蠑總函碧榲后疂叱妨神戸市)の八代支店に送り込む、いわゆる二重派遣をしたうえで、上組八代支店から支払われた労働者派遣料のうち一部に当たる6万5000円を差し引いて派遣元に支払う中間搾取を行った疑い。福岡産業は厚労省の集計上、「派遣業」に登録されていない。

「労災かくし」から違反が発覚 2業者送検

 中間搾取の実態は、いわゆる「労災かくし」から発覚した。
 28年9月、上組八代支店に送り込まれていた労働者のうち1人が倉庫内の荷役作業中に墜落災害に遭い、両恥骨坐骨骨折および尿道損傷などのケガによって4日以上の休業をしていた。
 この件で被災者から相談を受けた同労基署が捜査を行ったところ一連の違反が発覚。上組と同社八代支店長、および新高開発の代表者の計1法人2人については、労働者死傷病報告を遅滞なく提出しなかったとして、労働安全衛生法第100条(報告等)違反の容疑で処分している。

労働新聞コラム 送検記事2017.11.06【平成29年10月4日送検】

※労働基準法(中間搾取の排除)
第六条  何人も、法律に基いて許される場合の外、業として他人の就業に介入して利益を得てはならない。
※「法律に基いて許される場合」とは、職業安定法30条以下に基づき、有料職業紹介を厚生労働大臣の許可を受けて行う場合等。
※人材派遣業による派遣は、労働契約関係が派遣元との間に存在し、派遣先との間に存在しないが、労働者派遣事業で禁止されている二重派遣であったため、人材派遣業による派遣ではなく、派遣先との労働契約関係があるとみなされ、料金を差し引いていたのが中間搾取となった。



妊娠した労働者に対する解雇の有効性

ネギシ事件:東京高判 平成28年11月24日 労判1158号140頁

▪妊娠した労働者に対する解雇は無効であるとした原判決を取消し,解雇無効地位確認等請求及び慰謝料等請求を斥けた例

事件の概要 
 靴の製造、卸を行っているネギシ(以下,会社)の元従業員は、会社と平成23年7月1日、期間の定めのない雇用契約を締結し、営業部門に所属し(検品部門は社長を含め正社員2名、パート10名、営業部門は正社員8名、事務・経理部門は正社員1名、裁断部門はパート2名)、検品等の進行状況を確認するため、営業フロア(2F)から検品フロア(3F)に行き、検品部門の従業員に対し、命令口調で仕事を急がせたり、大声で叱責することがあり、検品部門の従業員に強い不安感を与え、退職する者も出てきていた。
 元従業員は、平成26年5月に妊娠が判明し、会社の代表者は6月にこれを認識した。
会社は、平成26年8月12日、元従業員に対し、解雇予告通知書をもって、9月30日限りで解雇する意思表示をした。
 解雇予告通知書には、社員就業規則40条3号「協調性がなく、注意及び指導しても改善の見込みがないと認められるとき」、および5号「会社の社員としての適格性がないと判断されるとき」に該当する旨の記載があった。
 元従業員は、会社に対し、会社がした元従業員に対する解雇の意思表示は、元従業員の妊娠中になされたものであり、妊娠を理由とするものであって、雇用機会均等法9条3項に反し、同条4項により無効であり、会社が妊娠したことを理由とする解雇ではないことを証明した(同4条ただし書)とはいえない。
 また、会社の主張する解雇理由は事実でなく、就業規則所定の解雇事由に該当しないし、仮に元従業員の勤務態度に問題があったとしても、就業規則は周知性を欠き無効であり、就業規則の変更に当たり、従業員の代表者の選任に民主的手続が取られておらず、少なくとも変更後の就業規則は無効であって、その条項に基づく本件解雇は無効であるなどと主張して,雇用契約上の地位を有することの確認並びに賃金等の支払を求めたところ、原審(東京地判平成28.3.22 労判1145号130頁)が、本件解雇は、解雇権を濫用したものとして無効であると判断し、元従業員の請求をすべて認めたため、会社がこれを不服として本件控訴を提起した(元従業員は附帯控訴をし、当審において不法行為に基づく慰謝料100万円等の支払いを追加主張した)。

裁判所の結論(本件解雇が有効であるとして原判決を取消し、解雇無効地位確認等請求を棄却し、慰謝料等請求を棄却した)
判示事項 1 
 元従業員の陳述及び原審における元従業員本人尋問の結果は、会社が提出した従業員のほとんど全員の陳述書や、多数の尋問結果に基づいて、その信用性は低く、採用できないとし、会社の主張する「協調性がない」という解雇理由を認めた。

判示事項 2
 元従業員が他の職員らに対してしばしば怒鳴ったりきつい言葉遣いや態度をとったり、叱責するなどしており、これに対し主として検品部門の職員らが強い不満やストレスを感じていたこと、このため,検査部門のパート職員が退職したほか、パート職員で検品部門の責任者は、精神的に追い詰められ早退したこと、会社代表者は、これまで再三にわたり、元従業員に対し言葉遣いや態度等を改めるよう注意し、改めない場合には会社を辞めるしかないと指導、警告してきたにもかかわらず、元従業員は反省して態度を改めることをしなかったこと等が認められ、元従業員をこのまま雇用し続ければ、他の職員らとの軋轢がいっそう悪化し、他の職員らが早退したり退職したりする事態となり、会社の業務に重大な打撃を与えることになると会社代表者が判断したのも首肯できるものであると認められ、元従業員については、就業規則に定める解雇事由に該当し、本件解雇につき客観的に合理的な理由がないとか、社会通念上も相当として是認できないとかいうことはできないから、本件解雇は、解雇権の濫用に当たるものではなく、有効である。

判示事項 3
 本件解雇は,就業規則に定める解雇事由に該当するためされたものであり,元従業員が妊娠したことを理由としてされたものではないことは明らかであるから,雇用機会均等法9条3項に違反するものではない。

判示事項 4
 会社においては、就業規則はタイムカードの近くに、仕様書のファイルと同じ棚に同ファイルと並べてクリアファイルに入れた状態で置かれており、会社の従業員が閲覧できる状態であったと認められるから、元従業員の就業規則は周知性を欠き、無効であるとの主張は採用できず、また、上記就業規則変更の際、従業員代表である者の意見書が添付された「就業規則(変更)届」が労働基準監督署長に提出されたことが認められるところ、就業規則の存在すら知らなかったし、その変更のための従業員代表を選出するという話を聞いたことはなく、その選出にも関与していないなどとする元従業員の供述は、信用性が低く、他に適切な裏付けとなる証拠が存在しないから、元従業員の変更後の就業規則は無効であるとの主張は採用できない。

最高裁が上告棄却
 平成29年7月4日付で、最高裁は、ネギシ事件の上告を棄却した。

就業規則の相談先、社会保険労務士事務所が最も多く、57.6%


平成28年度に賃金の引上げを実施した企業の割合は、大企業は90.1%、中小企業は59.0%でしたが、平成29年度は、大企業は89.7%、中小企業は66.1%と、昨年に続き多くの企業で賃上げが実施されるとともに、特に中小企業においては、前年を上回る結果となりました。


正社員の 1 人当たり平均賃金の引上げ状況
正社員の 1 人当たり平均賃金の引上げについて、「引き上げる/引き上げた」とする企業の割合は、平成28年度は 59.0%、平成29年度は 66.1%であった。

賃金の引上げ方法について
賃金の引上げ方法として月例給与の引上げを実施した企業の割合は、平成28年度が 91.3%、平成29年度は 92.0%だった。

賃金を引き上げる/引き上げた主な理由
正社員の 1 人当たり平均賃金を「引き上げる/引き上げた」と回答した企業の理由で最も多かったのは平成 28, 29 年度ともに「人材の採用・従業員の引き留めの必要性」で、平成 28 度は 45.5%、平成 29 年度は 49.2%であった。

正社員の 1 人当たり平均賃金(年収換算)の引上げ額、引上げ率
正社員の 1 人当たり平均賃金の引上げを実施した企業のうち、引上げ額(年収換算)については、平成 28, 29 年度共に「100,000 円以上」が最も多かった。従業員規模別に見ると、従業員規模が小さい企業ほど、引上げ額は大きくなる傾向がある。
引上げ率については、平成 28, 29 年度共に「1%〜2%未満」が最も多かった。従業員規模別に見ると、引上げ額と同様に、従業員規模が小さい企業ほど、引上げ率が大きくなる傾向がある。

月例給与(月給)の引上げ額、引上げ率
月給の引上げを実施した企業のうち、月給の引上げ額については、平成 28, 29 年度共に「6,000 円以上」が最も多かった。従業員規模別に見ると、従業員規模が小さい企業ほど、引上げ額は大きくなる傾向がある。
また、月給の引上げ率については、平成 28, 29 年度共に「1%〜2%未満」が最も多かった。従業員規模別に見ると、引上げ額と同様に従業員規模が小さい企業ほど引上げ率が高くなる傾向となっている。

月例給与引上げ企業の引上げ方法について
月例給与を引上げた企業のうち、引上げ方法としてベースアップを実施した企業の割合は、平成28年度が 19.9%、平成 29 年度は 22.1%だった。

定期昇給の引上げ額、引上げ率
定期昇給の引上げを実施した企業のうち、定期昇給の引上げ額については、平成28, 29年度共に「3,000〜4,000 円未満」が最も多かった。従業員規模別に見ると、従業員規模が小さい企業ほど引上げ額は大きくなる傾向がある。
また、定期昇給の引上げ率については、平成 28, 29 年度共に「1%〜2%未満」が最も多かった。従業員規模別に見ると、引上げ額と同様に従業員規模が小さい企業ほど引上げ率が高くなる傾向となっている。

ベースアップを実施した企業の引上げ額、引上げ率
ベースアップを実施した企業のうち、ベースアップ引上げ額については、平成28, 29年度共に「1,000〜2,000円未満」が最も多かった。従業員規模別に見ると、従業員規模が小さい企業ほど引上げ額は大きくなる傾向がある。
また、ベースアップの引上げ率については、平成28〜29年度共に「1%未満」がそれぞれ最も多かった。従業員規模別に見ると、従業員規模が小さい企業ほど引上げ率が高くなる傾向となっている。

社内の就業規則・賃金規定等の策定・見直しについて
就業規則の策定の有無について、「策定している」と回答した企業の割合は 82.1%であった。
また、就業規則の策定体制について、社内に担当部署を置いている企業の割合は 47.0%、外部への相談体制がある企業の割合は 66.7%であった。
就業規則の策定・見直しに係る相談先について、想定または検討している社外の相談先は「社会保険労務士事務所」が最も多く、57.6%であった。

9月の完全失業率は2.8%で、前月と同率

 (1) 就業者数,雇用者数
   就業者数は6596万人。前年同月に比べ74万人の増加。57か月連続の増加
   雇用者数は5866万人。前年同月に比べ74万人の増加。57か月連続の増加
 (2) 完全失業者
   完全失業者数は190万人。前年同月に比べ14万人の減少。88か月連続の減少
 (3) 完全失業率
   完全失業率(季節調整値)は2.8%。前月と同率


9月の有効求人倍率は1.52倍

    ○平成29年9月の有効求人倍率は1.52倍で、前月と同じ水準。
    ○平成29年9月の新規求人倍率は2.26倍で、前月に比べて0.05ポイント上昇。

  正社員有効求人倍率(季節調整値)は1.02倍となり、前月を0.01ポイント上回りました。
  9月の有効求人(季節調整値)は前月に比べ0.3%増となり、有効求職者(同)は前月に比べ0.1%増となりました。
  9月の新規求人(原数値)は前年同月と比較すると5.6%増となりました。これを産業別にみると、製造業(11.3%増)、運輸業,郵便業(10.2%増)、 医療,福祉(8.6%増)、建設業(6.6%増)、サービス業(他に分類されないもの)(4.6%増)、宿泊業,飲食サービス業(3.8%増)などで増加となりました。
    都道府県別の有効求人倍率(季節調整値)をみると、就業地別では、最高は福井県の2.07倍、最低は北海道の1.19倍、受理地別では、 最高は東京都の2.07倍、最低は沖縄県の1.08倍となりました。


「荷待ち時間記録義務化」運送業の給与制度の変更必要

 国交省が今年7月1日に施行した「改正貨物自動車運送事業運輸安全規則」では、長時間労働を助長する原因である「荷待ち時間」について記録することが義務化された。

 記録の義務化は、車両総重量8トン以上か、最大積載量5トン以上の車両を対象に荷物の集荷と配送をした場所のほか、荷待ち時間、付帯業務、及び荷積みと荷下ろしの開始時間と終了時間等を従来の乗務記録項目に加え、1年間保存する。

 荷待ち時間については、昨年12月に公取委が、荷主の都合で運転者を長時間待たせた上で費用を負担しない事例が多くあり、こうした事例が不当取引を規制する下請法違反に当たると運用基準に新たに明記している。

 荷待ち時間は、荷物の積み込みを行うときに、荷物の到着を待つために待機している時間であり、給与支払いの対償としての労働時間となる。そのため、荷待ち時間の記録を義務化することは、労働時間が正確に算出されることを意味し、荷主に対しては、労働時間への対価を含む荷待ち時間への料金を求めることになる。

 荷待ち時間の記録が残されることにより、労働基準監督署も荷待ち時間を含めた時間を労働時間として認定することが容易になることから、従来を上回る労働時間が算出され、36協定違反等のリスクは一層高まるものと思われる。また、ドライバーによる残業代未払いの訴えも、荷待ち時間分が支払い対象として増加するため、より適正な労働時間の管理とそれに基づく給与支払いが必要になってくる。運送業に多く採用されている歩合給や出来高給は、労働時間が給与に反映されないため、今回の改正を契機に、労働時間に基づく給与制度への変更が求められている。

希望者全員が65歳以上まで雇用、中小企業で76%

希望者全員が 65 歳以上まで働ける企業等について
(1) 希望者全員が 65 歳以上まで働ける企業の状況
希望者全員が 65 歳以上まで働ける企業は 113,434 社(対前年差 5,348 社増加)、報告
した全ての企業に占める割合は 74.1%(同 1.6 ポイント増加)となっている。

企業規模別に見ると、
中小企業では 104,926 社(同 4,974 社増加)、76.5%(同 1.7 ポイント増加)、
大企業では 8,508 社(同 374 社増加)、53.8%(同 1.1 ポイント増加)となっている。




「労働人口が減ったから有効求人倍率は当然上がる」は間違い

 テレビ朝日の報道ステーションは10月18日の放送で、総選挙に関する報道で安倍政権の経済政策(アベノミクス)に対する各党の評価を取り上げた。その際、有効求人倍率が上がったという安倍晋三首相(自民党総裁)の主張について、コメンテーターの後藤謙次氏が「有効求人倍率が上がったと言っても、日本全体の労働人口が減っているわけですから、当然数字は上がってるわけですね」とコメントする場面があった。
 就業者数と労働力人口の統計を調べたところ、2012年以降は上昇していることがわかった。したがって、「労働人口」を就業者数または労働力人口と理解する限り、「日本全体の労働人口が減っている」という発言は事実に反する。
 
 後藤氏の有効求人倍率が労働人口減少で「当然上がる」と説明した点も間違いである。
 有効求人倍率とは、「公共職業安定所で取り扱う求職者数に対する求人数の割合」(有効求人者数÷有効求職者数)。就業人口や労働力人口の増減とは関係がない。生産年齢人口の増減とも関係がない(定義は総務省統計局参照)
 過去に就業者数や労働力人口が減少した時期を調べたところ、有効求人倍率が低下したこともあった。過去20年でみると、就業者数・労働力人口が前年より減少し、有効求人倍率も低下していたのは、1999年、2002年、08年、09年だった。
 生産年齢人口は1997年以降、減少し続けているが、この間、有効求人倍率が低下したことは何度もある。
 いずれにせよ、後藤氏の有効求人倍率に関する発言は、事実に基づかないものだったと言える。

10/25(水) 17:01



定年後の継続雇用制度に基づく再雇用者に対する契約更新拒絶

千曲食品事件(東京地判 平成28.4.27)

 そば屋の店長として約4年5カ月間勤務し、定年を迎えた後、契約期間1年の有期労働契約を締結して引き続き店長として勤務していた原告が、契約更新を拒絶されたことを受けて、労働契約上の権利を有する地位にあることの確認を求めた例

事件の概要
 原告は、平成18年10月に会社と期間の定めのない労働契約を締結し、そば店の店長として勤務していた。原告の業務は、店長として調理業務、他の従業員に対する指示、材料の発注、伝票の作成・整理、売上の計算、銀行への入金等であった。
 原告は平成23年5月に60歳の定年を迎えることとなったため、継続雇用として、期間を1年とする有期労働契約を締結し、以後、平成26年3月まで3回にわたり契約を更新してきた(会社の継続雇用制度は65歳までとされている)。
 平成27年2月、原告は会社の代表者から、4月以降は契約を更新しないため、3月20日までの勤務とし退職してほしい旨を告げられた(更新拒絶)。
 なお、会社は更新拒絶の理由として、原告が仕事に対して不熱心で、他の従業員に対してパワーハラスメントを行い、職場内で夫婦げんかをする等職場の雰囲気を悪化させていたと主張した。

裁判所の判断
 原告は、会社と有期労働契約を締結した後、60歳の定年を迎えるまで約4年5カ月間店長として勤務してきた。その後も、65歳までの継続雇用制度の下、期間を1年とする有期雇用契約を締結して3回更新し、定年前と同様の業務を継続していた。原告の就労期間は、有期雇用契約締結後のみを見ても3年を超えており、それ以前の勤務と合わせると8年以上にも及ぶことや店長として従事していた業務が基幹的かつ恒常的なものであったと認められることに照らすと、労働契約が更新されるものと期待することについて合理的な理由があると認めるのが相当である。
 更新拒絶に合理的な理由があったといえるかについて検討すると、原告がことさら仕事に対して不熱心であったとは認められず、また、他の従業員に対してパワハラといえる行為をした事実を認めることはできない。職場内での夫婦げんかについても、その存否と具体的事実が明らかでなく、雇用を継続し難いものとする要因とは認められない。そのほか、雇用契約を継続することを困難とする具体的な事実は認められないことから、本件更新拒絶は客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であるとは認められない。
 したがって、従前の労働条件と同一の労働条件で雇用契約が更新されたものとみなすことができ(労契法19条)、原告は会社に対し、労働契約上の権利を有する地位にあるものといえる。

※労働契約法第19条(有期労働契約の更新等)
有期労働契約であって次の各号のいずれかに該当するものの契約期間が満了する日までの間に労働者が当該有期労働契約の更新の申込みをした場合又は当該契約期間の満了後遅滞なく有期労働契約の締結の申込みをした場合であって、使用者が当該申込みを拒絶することが、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められないときは、使用者は、従前の有期労働契約の内容である労働条件と同一の労働条件で当該申込みを承諾したものとみなす。
一  当該有期労働契約が過去に反復して更新されたことがあるものであって、その契約期間の満了時に当該有期労働契約を更新しないことにより当該有期労働契約を終了させることが、期間の定めのない労働契約を締結している労働者に解雇の意思表示をすることにより当該期間の定めのない労働契約を終了させることと社会通念上同視できると認められること。
二  当該労働者において当該有期労働契約の契約期間の満了時に当該有期労働契約が更新されるものと期待することについて合理的な理由があるものであると認められること。

※高年齢者雇用安定法9条1項
 定年制を設けている事業者には、65歳までの安定雇用確保のため、…蠻年齢を65歳以上に引き上げること、定年後65歳までの継続雇用制度を設けること、D蠻制を廃止することのいずれかの措置を講ずることが義務づけられている。
 継続雇用制度については、1年ごとに雇用契約を更新する形態も認められているが、本人が希望すれば、継続雇用制度の上限年齢まで雇用が確保される仕組みであることが必要とされている(厚生労働省「高年齢者雇用安定法Q&A」)。
 
 上記の定めにより、定年後再雇用者に対する雇止め事案では、雇用継続に対する合理的期待を有していると認められることが多いため、労契法19条2号に該当し、解雇権濫用法理が類推適用される。
雇止め(更新拒絶)は、客観的に合理的な理由があり、かつ、社会通念上相当であると認められる場合でなければ無効となる。

平成29年版厚生労働白書

「平成29年版 厚生労働白書」概要

【第1部】テーマ「社会保障と経済成長」
国民生活の現状を所得や賃金の長期的な動向から分析するとともに、社会保障が果たしてきた役割や経済成長との関係などを整理しました。また、成長という視点から見た国民生活の安定への取組や就労と所得向上の支援などについて紹介しています。

【第2部】テーマ「現下の政策課題への対応」
子育て、雇用、年金、医療・介護など、厚生労働行政の各分野について、最近の施策の動きをまとめています。



毎月勤労統計調査 平成29年8月分

(前年同月と比較して)
・現金給与総額は、一般労働者が0.6%増、パートタイム労働者が0.6%増、就業形態計では0.7%増となった。
なお、一般労働者の所定内給与は0.3%増、パートタイム労働者の時間当たり給与は2.1%増となった。
・就業形態計の所定外労働時間は0.6%増となった。
・就業形態計の常用雇用は2.5%増となった。

毎月勤労統計調査 平成29年8月分結果確報
(事業所規模5人以上、平成29年8月確報)


パワハラ認定、660万支払い命じる

フクダ電子子会社、二審も敗訴 女性社員へのパワハラ認定/東京高裁

医療機器製造フクダ電子(東京都)の子会社に勤務していた40〜50代の女性社員4人がパワハラで退職に追い込まれたとして、フクダ電子長野販売(松本市)と代表者の男性に約1,700万円の慰謝料などを求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁(畠山稔裁判長)は18日、同社側に計約350万円の賠償を命じた一審判決を変更し、計約660万円の支払いを命じた。

判決によると、2013年4月に着任した男性は「給与が高額過ぎる。50代の社員は会社にとって有用でない」と話し、係長だった女性2人の賞与を減額するなどした。2人を含む女性4人は同年7月に退職した。

畠山裁判長は「前任の代表者による評定が高過ぎるという理由だけで減額しており無効」と判断。賞与が減額されなかった2人も「今後同じような対応があると受け止めるのは当然で、間接的に退職を強いた」と述べ、一審と同様に4人全員に対するパワハラを認定した。

(時事通信)
2017年10月18


イオン警備会社に是正勧告 違法残業、月100時間超

 イオングループの警備会社で、全国で事業を展開する「イオンディライトセキュリティ」(大阪市)が、東京都内の5カ所の警備現場で違法な長時間労働をさせたとして、労働基準監督署が同社に是正勧告していたことが分かった。勧告対象の現場の社員は、7月時点で計44人。過労死ラインとされる月100時間を超える残業を繰り返していたという。勧告は9月29日付。

 警備業界では深刻な人手不足のため、長時間労働が常態化している企業が後を絶たない。7月にも全国展開する警備会社「コアズ」(名古屋市)が、残業代未払いで仙台労基署から是正勧告を受けたことが発覚しており、改めて過重労働の実態が浮き彫りになった。

 今回の勧告対象になった社員の一部が加入する労働組合「プレカリアートユニオン」(東京)によると、同社の労使協定(三六協定)では残業の上限は最長月60時間などとされているが、組合員の社員の中には毎月のように100時間を超えていた人もいた。




遺族年金、18億円過払い 検査院指摘へ

1万人抽出調査 資格喪失1000人に

 厚生年金などに加入していた夫を亡くした妻らを対象に日本年金機構が支給する遺族年金について、会計検査院がサンプル調査したところ、再婚などで受給資格を失った1000人弱に支払いを続けていたことが関係者への取材で分かった。今春までの過払い額は計約18億円に上るが、うち約8億円は5年の消滅時効を迎えており、返還請求手続きを取ることができない状態にある。

毎日新聞2017年10月11日 08時30分(最終更新 10月11日 10時31分)

※遺族となった妻または夫が再婚したときは、例外なく遺族年金(遺族基礎年金、遺族厚生年金)は失権となります。しかし、親の再婚が原因で子が失権することはありません。

併給調整が不適切=傷病手当金と障害厚生年金−検査院

 同一の病気やけがで、全国健康保険協会の傷病手当金と厚生年金保険の障害厚生年金の両方を受けられる被保険者に対し、手当金を支給しないか減額する「併給調整」が一部で適切に行われていないことが11日、会計検査院の調べで分かった。検査院は協会に改善を求めた。
 2013〜15年度に、協会の33都道府県の支部が傷病手当金の支給を決定した1万2679人を対象に検査。この中で、障害厚生年金の裁定(厚生労働相による受給権の確認)がされていた1783人のうち、15都府県の支部の31人は傷病手当金の併給調整が適切に行われていなかった。31人については、09〜16年度の支給分で計約1761万円の返還を求める必要があったとしている。
 協会は毎月、過去1年間の傷病手当金の申請者に関する障害厚生年金の支給開始日や額などの情報を日本年金機構に照会して提供を受け、併給調整の要否を判断している。しかし、31人は傷病手当金の申請から1年を超えた時期に障害厚生年金の裁定がされたため、手当金と年金が併給されていたことを協会は把握していなかった。
  

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