2012年08月

2012年08月28日

タルクで手袋の滅菌作業:アスベストで中皮腫、元准看護師を労災認定

 山口県に住む元准看護師の女性が中皮腫を発症したのは、手術用のゴム手袋をガス滅菌する作業の過程でアスベスト(石綿)を吸い込んだのが原因として、山口労働基準監督署が労災認定したことが27日、分かった。認定は7月24日付。女性が大阪市で記者会見して明らかにした。
 
 アスベスト被害の患者らで組織する「中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会」の古川和子会長によると、看護師や准看護師が従事した医療現場の作業が原因になったとしてアスベスト被害で労災認定されたのは全国で初めてとしている。
 
 古川さんは「以前は多くの医療現場で同じような作業が行われていた。同じ被害を受けたと訴える人が全国で増える可能性もある」と指摘する。
 
 女性は1981年6月〜86年1月、山口県の産婦人科病院に勤務。月に2〜3回、使用済みのゴム手袋を再利用するためガス滅菌する前、洗って乾かした手袋がくっつかないように「タルク」と呼ばれる打ち粉をまぶす作業をしていた。その際、打ち粉の中に含まれていたアスベストを吸い込んだとしている。
 
 女性は2009年12月、別の病院で健康診断を受けた時に肺に異常が見つかり、検査で中皮腫を発症していると判明。11年8月に労災を申請していた。
 
 タルクは白色の石で、細かく砕き粉にしたものは、医療現場のほか、工業製品の製造やベビーパウダーなどにも使用されていたが、石そのものにアスベストが混入していることが発覚。ベビーパウダーについては80年代後半から、アスベストが混入しないよう検査態勢が強化された。06年以降はアスベスト含有量0.1%超のタルクは製造や使用が禁止された。
 女性は「アスベストに対する認識が低く、知らない間に吸ってしまった人もいる。今回の事例をたくさんの人に知ってもらうことによって、問題を広めていきたい」と訴えた。

(共同通信) 2012年8月27日



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