2016年01月

2016年01月16日

マイナンバー(雇用保険)の取扱変更予定

マイナンバー開始(雇用保険) 2016.1.4
の記事でお知らせしたとおり、現行では、
(高年齢雇用継続給付、育児休業給付、介護休業給付)では、
マイナンバーの番号確認をハローワークが行なうため、マイナ
ンバーを記載する
だけではなく、通知カード、個人番号カード、
個人番号付き住民票記載事項証明書の
いずれかの写しの添付
が必要です。 
 

これは、法律上、雇用継続給付を受けようとする者が支給申請を
行なうこととなっているためですが、実際の申請の多くは事業主が
被保険者の代理で行なっています。

事業主が代理申請する場合、ハローワークの窓口に通知カードの
写しを提出する必要があり、事業主の負担は大きく、また情報漏洩
のリスクに脅かされる状態となっています。 

そのため、支給申請は原則として事業主経由で行なうと法改正する
案がパブリックコメントを募集し、1月下旬施行を目指しています。
改正されれば、事業主がマイナンバーを確認すれば、ハローワークに
通知カードを提出する必要はなくなります。

パブリックコメント:
雇用保険法施行規則の一部を改正する省令(案)に関する御意見の募集について


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2016年01月15日

落合事件(東京地裁H27.9.18判決)付加金の支払について

1、労働組合が未払いの時間外手当の請求時に付加金として計算額の倍額を請求してくる
  ことがあるが、付加金は裁判所がその支払いを命じることによって初めて生じるものであ
  る。

2、控訴審の口頭弁論終結時までの間は第一審判決により認められた時間外手当の支払
  義務を履行すること(弁済供託等)により付加金の支払義務を免れることができる。


 「労基法37条に違反して時間外手当の支払がない場合、裁判所は、労働者の請求により、使用者に対して、同条により使用者に課せられた義務の違背に対する制裁として同法114条の付加金の支払を命じてその支払い義務を課すことができるが、この義務は使用者が時間外手当を支払わない場合に当然に発生するものではなく、裁判所がその支払を命じることによって初めて生じるのものであり、使用者に同法37条違反があっても裁判所がその支払を命ずるまで(訴訟手続上は事実審口頭弁論終結時まで)に使用者が未払の時間外手当の支払を完了しその義務違反の状況が消滅したときには、もはや、裁判所は付加金の支払を命ずることが出来なくなると解するのが相当である(最高裁判所昭和39年(オ)第93号同35年3月11日第二小法廷判決・民集14巻3号403頁、最高裁判所昭和48年(オ)第682号同51年7月9日第二小法廷判決・裁判集民事118号249頁、最高裁判所平成25年(受)第197号同26年3月6日第一小法廷判決・判時2219号136頁参照)。

 そうすると、使用者は、事実審の口頭弁論終結時までの間は第一審判決により認められた時間外手当の支払義務を履行することにより付加金の支払義務を免れることができるものと解され、使用者が労働者に対して、第一審判決によって支払を命じられた時間外手当等の全額を任意に弁済のため提供した場合には、その提供額が時間外手当の全額に満たないことが控訴審における審理判断の結果判明したときであっても、原則としてその弁済の提供はその範囲において有効なものと解するのが相当である。このように解することは、付加金の支払を命じることにより労基法37条による時間外手当の支払義務等の使用者の同条違反の抑制を図る一方で、これに違反する場合に任意かつ早期の履行を促す同制度の趣旨にかなうというべきである。」

 「使用者に労基法37条違反があっても裁判所がその支払を命ずるまでに使用者が未払の時間外手当を支払い、その義務違反の状況が消滅したときには、もはや、裁判所は付加金の支払を命ずることはできなくなると解すべきところ、控訴人のした原審認容額の弁済の提供及び弁済供託は、その限度で有効であり、控訴人は前期弁済供託によって、その限度で時間外手当の義務を免れることから、その限度においては労基法37条に基づく義務違反の状況は消滅したというべきである。
 
 被控訴人は、未払の時間外手当等を確定的に受領するに至っていない弁済供託がされたに留まる場合、労基法37条の義務違反状況が完全に消滅していない旨主張するが、弁済供託は有効な弁済の提供に対して債権者が受領を拒絶したことを前提とするのであって受領拒絶の責めは債権者において負担すべきであるから(民法413条)、被控訴人の主張には理由がない。
 
 他方で、未払の時間外手当の残部については未だ労基法37条の義務違反の状況が存在するが、控訴人は、原審認容額の全部を供託していることに現れているように、労基法37条の義務違反状況の解消に努めているものといえ、これに対して、未だ存在する義務違反の状況は、当審において被控訴人による請求の拡張がされた部分などについて、当裁判所が被控訴人の主張を認め、原判決を変更したことによるのであって、以上の経過に照らせば、控訴人の労基法37条の義務違反に対する制裁として同法114条に基づく付加金を課すのは相当とはいえない。」

労働基準法
(付加金の支払)
第114条  裁判所は、第20条、第26条若しくは第37条の規定に違反した使用者又は第39条第7項の規定による賃金を支払わなかつた使用者に対して、労働者の請求により、これらの規定により使用者が支払わなければならない金額についての未払金のほか、これと同一額の付加金の支払を命ずることができる。ただし、この請求は、違反のあつた時から二年以内にしなければならない。




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2016年01月14日

社会保険、違法な未加入一掃へ

 厚生労働省は13日、保険料負担を逃れるため、違法に厚生年金に
入っていない可能性がある約79万事業所を対象に緊急調査すると表
明。加入対象と判明すれば重点的に加入を指導し、「低年金」の予備
軍を減らしたい考えだ。

 厚生年金に入る資格があるのに年金額の少ない国民年金に入って
いる人が約200万人と推計される。 

 日本年金機構は加入逃れの可能性がある約79万事業所に対し、
早急に調査票を送る。従業員数や労働時間などを尋ね、回答内容から
厚生年金の加入対象の可能性が高ければ、訪問して加入指導をする。
必要なら立ち入り検査も行い、検査を拒否すると罰則もある。

厚生年金、違法な未加入一掃へ 厚労省、79万社を調査(朝日新聞) 


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2016年01月12日

落合事件(東京地裁H27.9.18判決)事業場外みなし労働時間制適用外

 労基法38条の2第1項は、労働者が労働時間の全部又は一部について
事業場外で業務に従事した場合において、労働時間を算定し難いときは、
所定労働時間労働じたものとみなすとしている。

 この事業場外におけるみなし労働時間制は、事業場外で労働する場合に、
使用者の具体的な指揮監督が及ばず、労働時間の算定が困難な場合に適
用される。

 本判決では、「事業場外において従事する業務が「労働時間を算定し難い
とき」に該当するか否かは、業務の性質、内容やその遂行の態様、状況等、
使用者と事業場外の業務に従事する労働者との間の業務に関する指示及
び報告の方法、内容やその実施の態様、状況等を踏まえ、使用者の具体的
な指揮監督が及ばず労働時間を算定することが困難といえるかによって判
断すべきであり、事業場外において、訪問先、帰社時刻等当日の業務の具
体的指示を受けたのち、事業場外で指示どおりに業務に従事し、その後事
業場に戻る場合のように使用者の具体的な指揮監督が及んでいる場合に
は、労働時間を算定し難いときに当たらず、事業場外のみなし労働時間制
の適用はないというべきである」として、

本件、外回り営業の担当者は、
1、直行直帰が許されていないため、所属長は出退勤の時刻を管理するこ
  とが可能。
2、出勤後に営業日報に訪問予定先や訪問時間、PR内容を記載した営業
  予定表を所属長に提出しており、所属長は営業担当者の一日の業務内
  容を把握することが可能で、その内容の修正、変更を指示することも可能。
3、帰社後、その日の訪問先や商談内容を営業日報の作成、提出又は口頭
  により報告することとされており、所属長は予定表と異なる場合は更に詳
  細な報告を求めることが可能。

であるため、出退勤時刻を把握することが可能であり、営業予定表及び帰社
後の報告を通じて外回り営業中の業務を把握することも可能で、外回り営業
中の業務に対して具体的な指揮命令を及ぼすことが可能であるから、外回り
営業への従事が「労働時間を算定し難いとき」に当たるとは認められず、事業
場外におけるみなし労働時間制の適用はないと判示した。




 

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扶養控除申告書へのマイナンバー記載は省略できる

社会保障・税番号制度<マイナンバー>について

Q1-9 扶養控除等申告書の個人番号欄に「給与支払者に提供済みの個人番号と
相違ない」旨の記載をすることで、個人番号の記載に代えることはできますか。

給与支払者と従業員との間での合意に基づき、従業員が扶養控除等申告書の余白に
「個人番号については給与支払者に提供済みの個人番号と相違ない」旨を記載した上で、
給与支払者において、既に提供を受けている従業員等の個人番号を確認し、確認した旨
を扶養控除等申告書に表示するのであれば、扶養控除等申告書の提出時に従業員等の
個人番号の記載をしなくても差し支えありません。

「給与支払者に提供済みの個人番号と相違ない」旨が記載された申告書について、税務
署長から提出を求められた場合には、給与支払者は扶養控除等申告書に従業員等の個
人番号を付記して提出する必要があります。

この方法をとった場合には以下の点に留意が必要です。
(1) 給与支払者において保有している従業員等の個人番号については、扶養控除等
   申告書の保存期間(7年間)は、廃棄又は削除することはできません。
(2) 保有する個人番号については、個人番号関係事務に必要がなくなったとき及び個人
   番号を記載すべきであった扶養控除等申告書の保存年限を経過したときには、速や
   かに廃棄又は削除しなければなりません。
(3) 給与所得の源泉徴収票(税務署提出用)には適切に個人番号を記載する必要があ
   ります。

源泉所得税関係に関するFAQ 
 


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2016年01月08日

パート労働者に対する社会保険の適用拡大

「パート労働者に対する社会保険の適用拡大」は、「税と社会保障に関する一体改革」法案
の一部として、平成24年8月10日に国会を通過し、平成28年10月から実施されることが
決定しています。

改正により加入の対象となるのは、

1. 週所定労働時間が20時間以上
2. 年収が106万円以上
3. 月収が88,000円以上 
4. 雇用期間の見込みが1年以上
5. 企業規模が従業員501名以上(平成31年9月30日までの時限措置)
※ 学生は除く

従業員501名以上の制限は、平成31年10月以降引き下げられ、対象者の範囲は
拡大していくことが予想されます。 

現在の社会保険加入要件は、下記の二つを満たす必要があります。
・1日または1週間の勤務時間が、一般社員の概ね4分の3以上
・1か月の勤務日数が、一般社員の所定労働日数の概ね4分の3以上   
一般社員の勤務時間が法定労働時間の週40時間である場合、その4分の3の
週30時間以上勤務する場合で月の勤務日数も16日程度出勤する場合が対象者。

給付面でのメリットとしては、厚生年金加入により、当然受け取る年金額が上がりますが、
その他に健康保険加入により、傷病手当金、出産手当金の受給ができるようになります
ので、ケガや病気による欠勤あるいは産前産後休暇期間の休業保障を受けられます。 

短時間労働者に対する被用者保険の適用拡大 



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2016年01月06日

自動車運転者を使用する事業場に対する平成26年の監督指導、送検の状況

厚生労働省では、全国の労働局や労働基準監督署などの労働基準監督機関が、トラック、バス、タクシーなどの自動車運転者を使用する事業場に対して行った監督指導や送検の状況について取りまとめました。
自動車運転者は、依然として長時間労働の実態にあり、脳・心臓疾患の労災認定件数が最も多い職種となっています。

1 監督指導を行った事業場は3,907 事業場で、そのうち、労働基準関係法令違反が
     認められたのは、3,240事業場(82.9%)。また、改善基準告示※違反が認められた
     のは、2,373事業場(60.7%)。

2 (1)主な労働基準関係法令違反事項は、多い順に
  ➀労働時間(56.0%) ➁割増賃金(24.3%)  ➂ 休日(6.4%)。
   (2)主な改善基準告示違反事項は、多い順に
     ➀最大拘束時間(48.3%) ➁ 総拘束時間(38.3%) ➂休息期間(35.3%)。

3 重大または悪質な労働基準関係法令違反により送検を行ったのは56件。

 「自動車運転者を使用する事業場に対する監督指導、送検の状況(平成26年)」
 


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2016年01月04日

マイナンバー開始(雇用保険)

2016年1月よりマイナンバー制度が開始されました。

まずは「雇用保険に関する手続き」からです。

基本的には、「資格取得届」、「資格喪失届」にマイナンバーを記載するということ、
あるいは「雇用保険適用事業所設置届」、「雇用保険適用事業所廃止届」に
法人番号を記載するということです。

しかし、事業主が従業員の代理人として行なう継続雇用給付の申請
(高年齢雇用継続給付、育児休業給付、介護休業給付)では、
マイナンバーの番号確認をハローワークが行なうため、マイナンバーを記載する
だけではなく、通知カード、個人番号カード、個人番号付き住民票記載事項証明書の
いずれかの写しの添付が必要です。 
継続雇用給付の対象者については、番号のみを暗号化、クラウド化などにより管理とは
別に通知カード等の写しの管理方法も検討する必要があります。


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