働き方改革を行えば、実労働時間が減るわけですから、労働者としては手取りが減ることになります。
「働き方改革」によって企業が労働者に支払う残業代は年間4兆〜5兆円減少するとのことです。

企業は「働き方改革」を進めたいと思っても、労働者からすれば、手取り収入も減るのに何のためにやるのか、やる気が起きない。労働者のモチベーションを引き出しながら、「働き方改革」の成果を上げるためにはどうしたらよいのでしょうか。

「残業ゼロ」を目指すなら、まず給料を残業代込みとすることが必要
具体的には、それまで支払っていた残業代と同じ水準の金額を固定給に組み込むのです。
たとえば、過去に平均で毎月50時間分の残業代を支払っていたなら、それを固定給に組み込みます。また、残業そのものもすぐにはゼロにはできないでしょうから、当面は徐々に減らしていくようにすればよいでしょう。もちろん、仕事が終われば残業せずに帰っても構わないものとします。
 その後、社員の能力を見ながら、20分、30分と残業を減らしていきます。こうしたステップを踏めば、売り上げや社員に支払う給与を変えることなく残業を減らせます。